信頼・境界線
信じることと、何でも許すことは同じ?
信頼は、何でも許すことじゃない。自分がどこまでなら心地よく一緒にいられるかを知り、二人でルールを作ること。
先に結論信用は、何でも許すことじゃない。
信じることと、何でも許すことは同じ?
恋愛の発信を見ていると、『信用してるならスマホなんて見ない』『束縛する女は嫌われる』『異性と飲みに行くくらい普通』『彼女が嫌ならやめるのが普通』みたいな話、よく見ますよね。
どれも、正しい部分はあります。恋人になったからといって、相手の友人関係や人生を全部制限していいわけではない。相手が嫌だと言ったことに配慮するのも、もちろん大事です。
でも、それだけで本当にいい関係になる? ここ、一回分けたいです。
信頼。価値観。境界線。ルール。束縛。似ているけど、全部同じではない。
「信用して」と「何でもOK」は別
彼が『男友達と飲みに行ってくる』と言う。何時頃帰るかを話す。遅くなるなら連絡する。約束を守る。嘘をつかない。
こういう行動が続いて初めて、『この人なら大丈夫』が育っていく。僕は、信用することと何でも許すことは別だと思っています。
逆に『俺を信用して』と言いながら、毎回嘘をつく。約束を破る。隠す。なら、信用できない側が悪いとは言えません。
信頼は要求するものではなく、言葉と行動の積み重ねで作るもの。
違和感まで、無視しなくていい
『信じなきゃ』と思うあまり、違和感を消してしまう人もいます。何度も嘘をつく。アプリに再登録している。元恋人と隠れて連絡している。帰る時間を毎回破る。言っていることと行動が一致しない。
この時に、『私が疑うからダメなんだ』と自分だけを責める必要はないです。
LESSON 01でやったように、言葉だけではなく、行動と、それが続いているかを見る。信頼も同じです。
信用したいなら、相手が信用できる行動をしているかも見る。信頼は一人で作るものではない。
境界線って、何?
少し専門的に言うと、バウンダリー、つまり境界線という言葉があります。難しく聞こえるけど、もっと簡単に言うと、『私は、どこまでなら心地よく一緒にいられるか』を知ることです。
異性と二人で食事するのは平気。元恋人と二人で旅行するのは無理。スマホを見るのはしたくない。嘘をつかれるのは受け入れられない。人によって線は違います。
嫌って思うこと自体は別に悪くないです。ただ、自分が嫌だから相手の行動を全部決められるかは別です。
境界線は、相手を縛る線じゃない。自分がどこまでなら一緒にいられるかの線。
境界線と、二人のルールは別
境界線は、自分にとって『これは受け入れられない』『ここを超えるなら関係を続けるのが難しい』という自分側の線。
ルールは、その違いを前にして二人で話して決めるものです。例えば『異性と二人なら終電までにする』『複数人ならOK』『遅くなる時は事前に伝える』みたいなこと。
必ず中間案を作れるわけではないです。どうしても合わないこともある。でも最初にやるのは、どっちが正しいかを決めることじゃなく、二人ならどうするかを話すことです。
私は異性と二人で旅行する人とは付き合えない。自分が関係を続けられるかの線を知ること。
異性の友達と会う時は、事前に伝える。二人が安心して自由に過ごすために話して決めること。
全部OKでも、全部禁止でもない。二人のルールを作ればいい。
「束縛」と「希望・境界線」を雑に分けない
『異性と二人で飲みに行かないでほしい』と伝えることだけでは、束縛かどうかは決まりません。自分の価値観を伝え、相手の考えも聞き、二人で話す。これはコミュニケーションです。
一方で、『異性の連絡先全部消して』『飲み会は禁止』『毎回GPS送って』『スマホ見せて』と、相手がNOと言う自由を認めず、行動を一方的に制限するなら、コントロールに近づきます。
ただ、背景も見ます。過去に何があったのか。相手が信頼を壊したのか。不安だけを理由にしているのか。ラベルだけで片付けない方がいいです。
ハピ式|信頼と境界線を考える5ステップ
『これって束縛? それとも言っていいこと?』と迷ったら、僕ならこの順番で見ます。
- 01事実
何が起きている? 例:1時に帰ると言ったのに、毎回3時になり、連絡もない。
- 02感情
私は何が嫌・怖い? 不安? 嘘をつかれた感じ? 大切にされていない感じ?
- 03理由
なぜそれが嫌? 浮気が怖い? 約束が守られないのが無理? 自分の価値観として受け入れにくい?
- 04相手
相手はなぜそれをしたい? どう考えている? まず聞く。
- 05二人
ルールを作れる? 歩み寄れる? それとも自分にとって譲れない?
『普通はOK/NG』ではなく、自分の線を知り、相手の考えも聞き、二人で判断する。
場面ごとに、何を見る?
同じ出来事でも、見るべきことは『事実だけ』ではありません。
- 異性との飲み会どちらが正しいか、から始めない
彼女は男友達と朝まで飲むのは平気。彼は恋人がいるなら終電までにしてほしい。価値観が違うだけかもしれない。なぜ嫌なのか、なぜ問題ないと思うのかを話す。
- 元恋人連絡している事実だけで決めない
内容は? 隠していた? 頻度は? 会おうとしている? 言葉・行動・継続性を見る。
- スマホ不安と行動を分ける
見たくなった理由は何? 行動に違和感があった? 過去に裏切られた? ただし、不安だから無断で見ることまで正当化しない。
- 帰宅時間不安だけの問題にしない
『1時には帰る』と言って毎回3時になり、連絡もないなら、これは約束と信頼の問題でもある。『考えすぎ』で終わらせない。
相手が嫌なら、全部やめるべき?
相手が嫌がることは、基本的に控えた方がいい場面もあります。でも、相手が嫌だと言えば何でもやめるべき、ではないです。
例えば『女友達と話すの全部やめて』と言われても、仕事上、女性と関わる必要がある人はいる。逆に『元カノと二人で泊まりの旅行は嫌』を、束縛だで片付けるのも雑です。
嫌だと言われたら自動的に従う、でもない。なぜ嫌なのか。自分はなぜ続けたいのか。二人にとってどんな意味があるのか。を話します。
自由は大切。でも恋人関係には、互いへの配慮もある。自由と配慮は両立できる。
信頼を壊した側にも、やることがある
浮気経験がある。何度も嘘をついた。約束を破った。そのあとで『いつまで疑うの?』『信用してよ』と言う。これは、僕は違うと思います。
一度信頼を壊した側には、信頼を取り戻すための行動を続ける責任がある。信用は、言葉で要求するものじゃないです。
ただし、相手が長い間誠実な行動を続けているのに、永遠に監視・確認し続ける問題も別にあります。裏切った側の誠実さと、傷ついた側が少しずつ手放していくこと。その両方が必要です。
ルールを増やせば、安心が増えるわけでもない
不安になると、ルールを増やしたくなります。飲み会は何時まで。着いたら連絡。帰る時も連絡。誰がいるか教える。位置情報も共有。
こうすると、一時的に安心することはある。でも、ルールが信頼の代わりになるわけではありません。守られているかをずっと確認し続ける関係になることもあります。
ルールは、相手を監視するためではなく、二人が安心して自由に過ごすために作るもの。必要なものだけを、二人で選べばいいです。
「普通は」で、相手を論破しない
『普通彼女がいるなら元カノとは連絡しないでしょ』『普通恋人いるなら異性と二人で飲みに行かないでしょ』と言いたくなる時もあると思います。
でも世間の普通を根拠にすると、正しさの争いになりやすい。自分が嫌なら、『私は嫌』でいいです。
LESSON 07でやったように、『私はこう。あなたはどう?』と話す。違うこと自体は悪じゃない。違った時に話せることが、これからの信頼になります。
違うなら、まず話す。それでもどうしても合わないなら、相手を変えるのではなく、自分がその関係を選ぶかを考える。
どうしても譲れないものがあっていい
浮気は絶対無理。暴言は無理。何度も嘘をつかれる関係は続けられない。異性と二人で旅行する人とは付き合えない。人には譲れないものがあります。
そこで『私が心狭いのかな』と、全部自分を曲げる必要はないです。境界線は、自分の価値観や尊厳を守るためにもある。
ただし相手にも相手の価値観があります。だから、相手を変えられないなら最後は『この人と付き合うか』を自分が選ぶ。ここは、LAST LESSONにもつながっていきます。
私はここまで。あなたはどう? その会話ができる関係を作ろう。
次に必要なのは、いつ・どう話すか
境界線の内容が正しくても、感情的な時にぶつければ喧嘩になりやすいです。だから何を言うかだけじゃなく、いつ話すか、どう話すかも大事。
その具体的な話し合い方は、LESSON 09で扱います。
このLESSONで覚えて帰ってほしいのは、何でも許すか、全部禁止するかの二択じゃないことです。自分の線を知る。相手の考えも聞く。二人でルールを作る。それでも合わないなら、自分がその関係を選ぶか考える。僕はこの順番がいいと思ってます。
このLESSONの一言信用は、何でも許すことじゃない。